熊野市遊木町の寺院墓地にて、棹石を交換して夫婦墓を先祖墓へ建て替え

こんにちは。三重県・和歌山県南部にてお墓のお仕事をさせていただいております、湊石材店の湊です。熊野市遊木町の寺院墓地にて、棹石を交換して夫婦墓を先祖墓へ建て替える工事をさせていただきましたので、ご紹介いたします。

 

熊野市遊木町 寺院墓地 建て替え建立(棹石交換) インド産バングレー石

 

以前お墓を建立させていただいた方から、お墓についてのご相談をいただきました。さっそく現地確認に向かい、お話を伺いました。

 

平成19年、15年ほど前、父の代に建てさせていただいた夫婦墓です。インド産のバングレーという石で建てられています。とてもきれいにお参りされています。お施主様は遠方にお住まいでしたがご親戚の方が近くにお住まいで、まめにお掃除をしてくださっているそうです。

 

夫婦墓を建立された親御様の息子様が今回のお施主様で、このお墓を先祖代々のお墓に建て直したいとご希望で、あわせて外柵の新設もご希望でした。お掃除する範囲を狭くするためと、雨が降った時に後ろから水が流れ込みやすいので、外柵を作って水が逃げるようにするためです。また、右側にある小さなお墓も、代々のお墓に一緒に埋葬することになりました。

 

工事が進んでいます。お性根抜きをしていただいてから、まずはお墓を取り外して巻き石の設置です。今回、お墓本体は棹石だけを新しく交換して、上台から下は再利用します。ご遺骨を取り出してから、地固めをして外柵を据えました。

 

角の部分はL字の金具を入れて、石と石が開いてこないようにしっかりと設置します。その後、納骨桝を据えて周りを固め、その上にお墓の台座を組み上げます。

 

新しくした棹石を据え付けて、工事完了です。巻き石の周りはコンクリートで仕上げました。水が溜まらないように傾斜を付けています。

 

棹石は既存部分と同じインド産のバングレーで製作しました。再利用する部分はきれいに洗浄して据え直しています。もともときれいにお参りされていましたが、洗浄をしたことで新品のようにきれいになっています。家紋の白いペイントも入れ直しています。古い棹石は、お寺様の中の永代供養をする場所に安置させていただきました。

棹石を交換する以外にも、彫刻面を削って新たに彫刻する方法もありますが、その場合、彫刻面を削り取るため現状よりもお墓がひとまわり小さくなります。今回のお墓は8寸角サイズでしたので、彫刻し直す方法ですとかなり小さくなってしまうため、棹石ごと交換する方法をとりました。9寸以上のサイズであれば、彫刻し直す方法も問題ありません。

 

側面から見たところです。墓地を管理しやすいように巻き石でスペースを狭くして、周りは草が生えにくいようにコンクリートで土間を打ちました。後ろの石垣から流れてきた水が、お墓の前に逃げるように傾斜を付けています。

お墓の後ろは掃き掃除ができるくらいのスペースを空けました。また、手前側は立ってお参りがしやすいくらいの奥行きで、お花を供える時も手が届きやすい距離になるように、色々な点を考慮した外柵の大きさになっています。

 

工事完了後、開眼供養も無事に終わりました。コンパクトでお参りや管理がしやすいお墓になり、お客様には大変喜んでいただけました。以前夫婦墓を建立させていただいて、今回は先祖墓への建て替えと、また当店にお声かけいただき、とても嬉しくありがたく思います。何かお困りのことがございましたら、またいつでもご連絡くださいませ。

夫婦墓や個人墓を代々のお墓に建て替えるケースは度々いただくご相談です。お墓を建て替える際は、一から新しく建て直すのではなく、今回のように既存のお墓を加工して建て替えることも可能です。この方法では、これまでお参りしてきたお墓を残すことができるだけでなく、費用面も抑えることができます。当店は自社で細部の加工も行っていますので、様々なご希望に対して多様なご対応が可能です。どうぞお気軽にご相談ください。